地域包括ケアシステムについては、既に過去のコラム「地域と地域包括ケア」で概要を書きましたね。
　復習すると、地域包括ケアとは「住み慣れた地域で、可能な限り自立した生活を続けることができるよう
に、医療・介護・予防・住まい・生活支援などを包括的に確保しようという考え方」というのが一般的な定
義ですが、その中でも最も大事なキーワードは「住み慣れた地域で」というところです。そもそもこれは、
急速に進む高齢化や国の財源、人材の確保の問題などに対処するために生まれた考え方ではありますが、「
ずっと住み慣れた地域で出来る限り健康で過ごしたい」というのは、ほぼ全ての人の願いであると言っても
過言ではないでしょう。
　地域包括ケアの中では、地域住民の自助、互助が大事であることは前回もお伝えしましたが、公的サービ
スに加えて、インフォーマルな地域資源がどれだけ充実しているか、あるいは充実させることができるかが
非常に大切です。